親知らずの抜歯その3
通常人間には上下左右7本ずつ、計28本生えると言われていますが、大人になるにつれてさらに一番奥に生えてくるのが親知らずです。
正しくは智歯と呼ばれ、生えてくる時の痛みや、なかなか磨きにくいため歯周炎や虫歯になりやすい方が多い歯です。
みなさん親知らずと聞くと必ずしも抜かなきゃいけないの?とお思いかもしれませんが、まっすぐ生えている、上下の対合する歯としっかり噛んでいる、きちんとご自分で磨けているなどであればそのまま残しておいても問題はありませんので、綺麗にブラッシングを心がけることが大切です。
では逆に抜いたほうが良い場合ですが、真横に生えて手前の歯を圧迫している、歯ブラシが届かず智歯周囲炎になってしまっている、上下どちらかの対合する歯がない場合は挺出といい、伸びてきてしまうのでこういった場合は抜いてしまうことをおすすめします。
生え方にもよってどのように抜くかも変わってはきますが、まっすぐに生えている場合は難しくはなく、また腫れや痛みもそれほどありませんが、横に生えている、あるいは完全に埋まってしまっていると難易度が高くなります。
歯茎を切開したり、必要であれば歯や支えている骨を削らなければいけませんので人によってはおたふくのように腫れたり、頬側に内出血のようになってしまう方も希にいらっしゃいます。
最後に傷口を縫いますが、基本的には一週間から10日前後で抜糸します。
抜いたあとは感染しないよう抗生剤や痛み止めをお出ししますのでしっかりと飲んで休んでください。ただし、うがいのしすぎや歯茎の穴の食べかすを過剰にほじってしまったりすると、血餅ができず、ドライソケットという痛みの原因になってしまいますので気をつけましょう。
食事もなるべく抜いたのとは反対側で、柔らかいものからのほうが良いでしょう。腫れたり痛みのピークは48時間後で、そこからだんだんと痛みも落ち着きますので、抜歯をご希望の方はお休みの前とかがいいかもしれませんね。
抜歯と聞くとこわいイメージがあるかとは思いますが、ご質問や不安があれば気軽にご相談ください。
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