虫歯と生活習慣
治療がひと段落した後は、だいたい3〜4ヶ月ほど間をあけ、その後お変わりなどがないか検診にお越しいただいておりますが、その間みなさんが気をつけることは歯磨きだけではありません。
ご自身でしっかりと磨いているつもりでも、歯と歯の間に虫歯ができていたり、歯周ポケットが深くなっていたりします。
それは、ご自身の生活習慣などにも関わってくるのです。
虫歯の原因は菌だけのせいではなく、唾液の量や歯質、糖分の量、糖が口腔内にある時間など様々な要因から起こります。高齢になってから虫歯が増える場合、抗精神薬や抗うつ薬、または降圧剤などの循環器系の薬の副作用によって唾液が減ることが原因の一つとして考えられます。
また、歯と歯の間に虫歯が多い場合、甘い飲み物が原因のことがあります。チョコレートやケーキなどに比べると液体のため、歯の間を簡単に通過できるのでジュース、缶コーヒー、スポーツドリンクなどをよく飲む方は要注意です。
特に学生さんなどは部活の合間にスポーツドリンクを飲む機会が多いと思いますが、毎日長時間飲み続ける場合は虫歯のリスクがあることを念頭に入れておきましょう。
おやつの習慣のない方でも気軽に口に入れてしまいやすいのが飴やガムですが、これらも飴は溶けるまで、ガムは吐き出すまでの間、常に糖分が口腔内にあり続けるため虫歯のリスクが高くなります。
キシリトールならいいんでしょ?という方もいらっしゃるかと思いますが、現在市場に出ているキシリトール含有ガムの多くは甘味料100%がキシリトールであるものは意外と少なく、95%がキシリトールでも、残り5%にスクロースが含まれれば虫歯予防の効果はないという実験結果も出ているそうです。
きちんと検診に来ているのにその度に新しい虫歯ができている、というようなことがあれば上記のような生活習慣に原因があるかもしれませんね。
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