ワルファリン服用患者のインプラントなどの歯科外科処置について
投稿日:2016年11月8日
カテゴリ:インプラント
近年高齢化社会を迎え、血栓を予防するワルファリン服用患者が増加しています。
抜歯やインプラントなどの歯科外科処置を行うにあたり以前は服用を中断してもらっていましたが近年では中断することにより合併する可能性のある脳梗塞などが不安視されているため、可能な範囲であれば服用を中断せずに外科処置を行うようになりました。ただし、その際は抜歯直前にPT-INRという凝固因子系の血液検査で安全に処置できる値であることを確認したら行います。このPT-INRは値として1.6~3.5が推奨治療域とされていますが年齢や疾患により異なります。たとえば心臓の機械人工弁置換術をした患者は血栓ができやすいため3以上、高齢者では脳出血などのリスクがあるため1.6~2.5が目標治療域となります。当院ではこのPT-INRをチェアーサイドで簡単に短時間で検査する機械を導入しております。検査方法としては口腔内で出血部分がある場合はそこの部位から、ない場合は指先を穿刺し血液をとり行います。検査結果は約1分とかなり短時間でわかるのも利点です。今後外科処置を予定されている方の中でワルファリンに限らず抗凝固剤を服用されている方は是非ご相談ください。
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