虫歯と砂糖の関係

投稿日:2017年3月6日

カテゴリ:セルフケア 予防歯科 虫歯

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には虫歯菌はいません。

一般に子供の常在菌は周囲からうつり、定着したものですが、虫歯の原因菌であるミュータンス菌も、食べ物や箸やコップなどの食器を介して家族や周囲の人からうつるものと考えられます。

ただし、ミュータンス菌がうつっただけで虫歯ができるわけではありません。ミュータンス菌が口の中に定着するためには、砂糖の存在が必要です。同様に、いくら砂糖を食べても虫歯菌のいない人の口の中には虫歯はできないのです。

ミュータンス菌は、ネバネバして水に溶けない物質(グルカン)を砂糖からつくります。グルカンはミュータンス菌が歯の表面に付着する足がかりを与えるだけでなく、虫歯を発生させる基地となるプラークの主要な構成分となります。

砂糖を摂ることによって歯の表面にプラークが形成されると、プラーク内のミュータンス菌は飲食物内の糖分を分解して酸をつくり、歯の表面からカルシウムやリンを溶かしていきます(これを脱灰といいます)。これが頻繁に繰り返されることによって虫歯が発生してしまうのです。

虫歯予防のためには、砂糖の摂取を制限することがもっとも重要です。特に3歳未満のお子様に対しては砂糖の摂取を制限することにより、容易に虫歯の発生を防ぐことができます。砂糖の代わりとなる甘味料も様々なものがありますが、安全性などにも注意が必要です。

キシリトールなどの糖アルコールは虫歯予防には効果的ですが、一度に大量に摂取すると下痢などの症状があるため、小さなお子様への摂取に関しては気をつけたほうが良いでしょう。

パラチノース(イソマルツロース)は砂糖に酵素反応を加えてつくる天然甘味料です。砂糖の半分の甘さですが虫歯菌の栄養分にならないため虫歯予防におすすめです。

砂糖の摂取を少なく、そしてダラダラ食べるのではなく時間を決め、食後は必ず歯磨きをするなどして、虫歯予防に取り組んでいきましょう。

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