タバコと虫歯の関係
口腔内とタバコの関係性について、皆さんはご存知でしょうか。
まず、タバコは歯周病の原因になります。タバコの煙の中には、約4000種類の化学物質が含まれ、そのうちの約200種類が有害物質、約70種類が発がん物質と言われています。
タバコの煙が最初に通過するのが口です。ですので、直接的な影響と、血液を介した間接的な影響とが関わってくるのです。
喫煙直後、ニコチンの血管収縮作用により歯肉への血流の減少、酸素がうまく行き渡らなくなります。また、免疫機能の抑制により、細菌への抵抗力が弱まり、歯周病の原因菌が繁殖してしまうのです。それにより、歯周病が悪化してしまいます。
タバコの影響は歯周病だけでなく、虫歯にも関係してきます。特に、受動喫煙により子供の虫歯のリスクが高くなるのです。受動喫煙は、永久歯より乳歯の方が影響を受けやすいため、ご家族に喫煙者のいるお子様は要注意です。
母親が妊娠中に喫煙したことによる出生前受動喫煙では、喫煙のなかった子供に比べて虫歯のなりやすさが1.7倍という結果も出ています。また、子供の前で吸わなくても受動喫煙の虫歯への影響は0にはなりません。喫煙者の呼気や衣服などにタバコ煙の有害成分が残留して健康に影響を及ぼす、いわゆる三次喫煙があるためです。
タバコの煙の成分が虫歯の細菌を増やす原因になります。血液中のビタミンCの濃度の低下、免疫機能の抑制、鼻づまり(口呼吸)を引き起こすからです。そして唾液の量が低くなり、歯質への影響をも及ぼすため、歯の脱灰が起こりやすくなるのです。
お子様のお口の中を守るため、喫煙について一度考えてみてはいかがでしょうか。
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