入れ歯の清掃方法

投稿日:2017年10月6日

カテゴリ:未分類

歯にプラーク(バイオフィルム)が付着するように、義歯にはデンチャープラークが付着します。

デンチャープラークとは「義歯表面に形成される微生物を含むバイオフィルムで、主な微生物はカンジタ菌です。

デンチャープラークは、虫歯・歯周病・義歯性口内炎・舌炎・鵞口瘡等の原因になると言われています。デンチャープラークは残存歯や口腔粘膜だけでなく、義歯構成要素(人口歯・義歯床・支台歯・連結装置・隣接面板)にも付着・増殖し、影響を与えます。

義歯構成材料の主体を成すレジンは、これら微生物に暴露されやすく、また温床となりやすいため、人口歯やレジン床に亀裂や破折が認められる場合、デンチャープラークの侵入・増殖によってレジンが劣化することがあります。

義歯清掃は、デンチャープラークの付着による様々な疾患を予防するためだけでなく、義歯材料の劣化を予防するためでもあるのです。

セルフケア用義歯洗浄剤は、歯科用・市販用にかかわらず、義歯洗浄力に限界があるのです。

義歯に軽度に付着したデンチャープラークは、機械的清掃や化学的清掃により除去することができます。しかしながら、長期間にわたり高度に付着した歯石様沈着物は、デンチャープラークの石灰化が著しく進行・蓄積したものであり、セルフケアによる機械的清掃や化学的清掃で除去するのは困難です。さらに口腔内細菌の侵入・増殖が認められ温床と化した長期使用義歯に見られる微細な亀裂や破折部、リベース剤や軟質材料裏装部は、セルフケアによる機械的清掃や化学的清掃がさらに困難になります。

義歯にセルフケアで除去できない歯石様沈着物・色素沈着物が定着する前に、定期的なメインテナンス(オフィスケア)を行うことをお勧めします。

 

ページトップへ戻る